第42回　異なるアドバイスを言われたときは？

似ているようで違う～どちらのアドバイスを信じるべきか

恋人がむしょうに欲しい

それまで何人かお付き合いした人がいましたが、しばらくフリーの期間が続き、再び彼氏が欲しいと思うようになりました。しかし、30代も半ばになると出会い自体が随分、減って、一向に対象になる男性が出てきません。それで、占い師の方に相談してみようと思ったのです。

鑑定後、また別の占い師へ

鑑定をお願いしたのはAさんという中年の女性占い師の方です。前に一度、引っ越し運を占ってもらったことがあり、けっこう当たっていたので、再びお願いしました。前回と同じく四柱推命で運勢を観てくれました。

「アナタは女性にしては強い、とても強い人です。だから仕事は順調でしょう。キャリアウーマンの相がありますね。ただ、そのせいで男性はアナタを見て、少し、とっつきにくいと思うでしょう。でも、大丈夫、仕事ができる強い女性が好きな男性だってたくさんいます。アナタの武器といえる魅力だから、今のまま情熱的に仕事をこなしているだけで、自然と彼氏候補があらわれますよ」と結果を告げられました。確かに会社ではかなり重宝されていて、それなりの収入も得ていました。今のままの自分でいいという言葉を心に刻みました。

が、それから1週間後のことです。友人と占いの話をしていたとき、その子からある占い師の人を薦められました。恋愛問題の解決に強いと評判の人で、まだ、若い女性だとか。『この前、Aさんに占ってもらったばかりだし、間をおかず、別の人に占ってもらっても意味がなさそう……』と思ったのですが、友人があまりにプッシュするので、そちらにも一度行ってみようと思いました。

デキる女のウィークポイント

若い女性占い師の方、Bさんは私の生年月日を聞いた後、占いをスタートしました。占術は四柱推命とはまた違う、何か東洋的な占いでした。タロットも併用していました。そして、Bさんは結果をこう告げたのです。

「社会でバリバリ活躍できるたくましい女性ですね。仕事がかなりできるでしょう。もちろん、周囲の男性は魅力を感じています。けれど、同時に男性はアナタに尻込みするのです。魅力たっぷりなのに、男性が近寄らないタイプです。だから、恋人が欲しいなら、とにかく自分から動くこと。なりふり構わないで動きましょう」と言われました。私の性格や能力に関する説明はAさんと似た結果でしたが、「恋人が欲しいなら、積極的に動かなければいけない」という部分が違いました。複雑な気持ちになりましたね。

出会うだけで形にならない

どちらを信じるか迷いましたが、直感的にBさんの言葉が引っ掛かりました。会社の同僚や趣味の仲間と付き合うなど、それまでの恋人はいつも自然に出会っていたので、そんなことはしたことがなかったのですが、『とにかく動くことだ！』と思い、出会い系のバーやネットを通してのパートナー探しを始めました。でも、まったく収穫がありません。連絡先を交換して終わり、一度だけデートをして終わり、が繰り返されるばかりです。

途方にくれながら、最終手段が頭をよぎりました。「友だちの紹介」です。以前の私だったら頭を下げて異性を紹介してもらうなんて、プライドが許さなかったはずです。でも、散々、砕け散ったので、もう手段は選ばずの気分でした。学生時代から付き合いがある女友だちに「誰か男性を紹介して」と相談しました。『デキる女と思われている自分が、こんなことを人に頼むなんて……』と顔から火が出る気分でしたが、相手は「ああ、会社に30代の独身男性がいるからセッティングしようか」とアッサリひと言。そして、あっという間にその男性と会うことになり、これまたスピーディに交際に発展しました。彼とは今も仲良く付き合っています。

心の声に耳を傾ける

あのとき、Bさんの言葉に従って良かったと思います。といっても、Aさんを信用していないわけではありません。他の相談で的確なアドバイスをもらえたからです。ただ、迷ったときは、最後は自分の直感に従うべきだと思いました。自分自身が実は一番の占い師なのかもしれません。