福井県は日本海や若狭湾(わかさわん)と境を接する県で、県庁所在地は福井市になります。人口は約80万人で、面積は4,189平方キロメートル。木ノ芽峠(きのめとうげ)を境目として嶺北(れいほく)地方と嶺南(れいなん)地方とに分かれ、2つのエリアでは使用する方言も異なります。滋賀県との間にまたがる野坂山地 (のさかさんち)や、嶺北地方の東南部に連なる両白山地(りょうはくさんち)など、緑豊かな山々に代表される美しい自然が福井県の特徴の1つ。県内全域が日本海側気候のため冬の降雪量が多く、特に東部の大野市や勝山市、中部の池田町などは全国でも有数の降雪地帯です。
昔から繊維の産地であったことから、繊維産業が盛ん。近年は、石油などを原料とする合成繊維を筆頭に、繊維産業に関わりがあるさまざまな業種の企業が県内に集まっています。農業では稲作が中心で、通常よりも早く収穫・出荷する早場米(はやばまい)の産地として知られます。そのほか鯖江(さばえ)市で作られている眼鏡のフレームや業務用の漆器は日本一の生産量を誇り、地場産業として定着しています。
県内には、大飯発電所(おおいはつでんしょ)や美浜発電所(みはまはつでんしょ)など計15基の原子力発電所があり、国全体の約25%の原子力発電量を供給しています。
福井は昔から浄土真宗の信仰が強い土地であったことから、町には古い寺院が点在しています。また歴史ある伝統行事も多く、賀茂神社で行なわれる祭事「睦月(むつき)神事」や、鵜甘神社(うがんじんじゃ)で行なわれる「水海の田楽・能舞(みずうみのでんがくのうまい)」などは、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
7世紀後半、大化の改新によって律令制が導入され、それに伴って現在の嶺北地方に越前国(えちぜんのくに)が、嶺南地方に若狭国(わかさのくに)が成立。奈良時代から平安時代にかけては、東大寺をはじめとする寺社が越前国の豪族から土地を寄進され、荘園経営にあたっていました。平安時代末期になるとそれらの荘園は荒れ果て、代わりに摂関家が土地を支配。10世紀末あたりから敦賀港を拠点に中国(宋)と交易を行なうようになりました。15世紀後半になると、若狭国・越前国の至るところで一向一揆が勃発。それを制圧した朝倉氏が一時的に勢力を拡大したものの、織田信長による侵攻を受けて滅ぼされました。江戸時代、越前国は大野藩、丸岡藩など複数の藩に分割統治され、その状態が明治維新まで続きました。一方、若狭国は小浜藩となり、寛永11年に幕府老中の酒井忠勝(さかいただかつ)が領主となって以降、明治4年の廃藩置県まで酒井氏が統治。そして廃藩置県によって各藩が廃止され、現在の県域に7つの県が設けられました。その後、石川県と滋賀県への編入、そこからの分離・合併を経て、明治14年に現在の福井県の形となりました。
歴史ある風情を堪能できるエリア。曹洞宗の大本山である永平寺(えいへいじ)は、一年を通して多くの参拝客が訪れる観光スポット。境内には、七堂伽藍(しちどうがらん)をはじめ70あまりの建物が並んでいます。一乗谷朝倉氏遺跡(いちじょうだにあさくらしいせき)は、戦国時代に越前国を統治した朝倉氏の城下町の跡。約278ヘクタールある遺跡全体が、国の特別史跡に指定されています。また、スキー場が多いのもこのエリアの特徴。中でも、西日本最大級のスキー場であるスキージャム勝山は、中部、関西地方から集まる大勢のスキー客でにぎわいます。
国の名勝・天然記念物に指定されている東尋坊(とうじんぼう)は、県内屈指の人気観光スポット。柱状の断崖が1キロメートル以上も続く眺めは、他の場所では見られない奇観です。遊覧船も運航しており、船からはライオン岩やローソク岩などの珍しい岩々を目にすることができます。東尋坊の付近にある越前松島水族館は、至近距離から生物を観察できるほか、イルカやアザラシに触れられる体感型の水族館。JR福井駅からバスで40分の丸岡城は、天正4年に織田信長が家臣の柴田勝家に築城させた平山城で、春には日本さくら名所100選のソメイヨシノが開花します。
変化に富んだ海岸線が特徴的なエリア。日本海に面する越前海岸は福井県有数の景勝地。越前加賀海岸国定公園に指定されており、約80ヘクタールにおよぶ国内でも最大規模の水仙の群落が有名です。このエリアは、梅浦(うめうら)海水浴場や越廼(こしの)海水浴場など日帰りで利用できる遊泳スポットも多く、夏になるとたくさんの海水浴客が訪れます。そのほか、越前陶芸村など伝統文化に触れられる施設も豊富です。
若狭湾国定公園の一部にもなっている気比松原(けひのまつばら)は、三保の松原、虹の松原と共に日本三大松原に数えられる景勝地。約1万7000本の赤松と黒松が生い茂り、夏には海水浴場として開放されます。敦賀市の北東部に鎮座する氣比神宮(けひじんぐう)は、古くから「北陸道の総鎮守」と称されてきた古社で、国の重要文化財に指定されています。高さ11メートルの大鳥居は、奈良の春日大社、広島の厳島神社(いつくしまじんじゃ)とならぶ日本三大木造大鳥居の1つです。
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