タロットには、沢山のスプレッドと呼ばれる展開方法があります。ですが、どんな状況に一体どんな方法が良いのか迷ったことはありませんか?また、同じ一つのスプレッドで毎回見てしまっていないでしょうか?それが間違っているわけではないのですが、タロットのスプレッドは状況や知りたいことにマッチしたものを使うことが一番です。今回は初心者でもすぐに使える、基本的な良くある状況別タロットスプレッドをご紹介しましょう。
タロットカードを用いて占いをするとき、一枚引き(ワン・オラクル)というものがあります。これは、タロットをシャッフルしてインスピレーションで引いた一枚からメッセージを読み取るというもの。イエス・ノーや、ちょっとした「答え」が知りたいときには非常に便利で、初心者だけでなくプロの占い師も鑑定の途中で使用することがあります。ですが、タロットの持つ力を存分に発揮させるには、複数枚用いた鑑定がやはり必要になります。
タロット占い師が机の上に敷いたクロスの上で、複数枚のカードを規則正しく並べていますよね。あれがスプレッドと呼ばれるタロットカードの展開方法です。配置や順番は明確に決まっており、それぞれに「意味」があります。プロや上級者になってくると、オリジナルの展開方法を持っているタロットリーダーもいます。
スプレッドにはそれぞれ占う得意分野があります。今回は初心者の人でも少し練習すれば簡単に使用できるものの中から、状況や知りたいことに適しているスプレッドをご紹介しましょう。
ヘキサグラムは万能のスプレッドで、初心者さんやアマチュアさんには一押しのスプレッドです。タロットをやり始めて間もない人は、まずはこのスプレッドをマスターしましょう。
7枚のカードから全体の状況や未来をテンポ良く教えてくれますし、対策や最終結果まで導き出せます。ポジションごとに1枚のカードが配置され、その1枚から情報を読み取る必要があるため細かいニュアンスや繊細な部分を見るのは得意ではありません。カードから示されるのはシンプルな回答ではあるものの、過去からの流れや全体像を読み取るには非常に便利で使いやすいスプレッドですよ。インスピレーションが強い人なら、状況の全体像を捉えることにより、登場人物の感情や展開までもかなり深く読み込むことが可能です。
ヘキサグラムは特に、占う内容の全体を見渡したいときに有用で、恋愛や人間関係など問題や悩みの対象が明確になっているものほど答えがスッキリと出ます。対象や相手との関係や、会社などでの自分の状況を知りたいときには、まずはこのスプレッドで全体の状況と今後の流れを占ってみましょう。
1過去 2現在 3未来 4対策 5相手・周囲の立場や気持ち、状況 6自分自身(現状や願望、思い込み) 7最終結果
AとB、どちらを選んだら良いのか迷ったときに使用するのが、二者択一スプレッドです。この二者択一には何種類かスプレッドがあるのですが、一番オススメなのは7枚引きでV字にタロットを展開していく方法です。
比較的ハッキリと答えが出るスプレッドで、最終的に出たカードで吉凶を判断します。対策などのアドバイスはなく結果だけを教えてくれますから、判断に迷いにくいというのもオススメの理由です。また、AとBを選んだ場合の現在・未来・最終結果を両方出してくれるので、流れを把握しやすく比較が簡単なのもポイントでしょう。この展開方法を使っているとよくあるパターンとして、Aを選んだ場合の「未来」にはとても良いカードが出ているのに、「最終結果」が悪いという展開。例えば、未来はラヴァースなのに最終結果がタワーとかですね。これはもうそのままの意味で、途中までは非常に良い流れになるのですが、最終的には悪い方向へ向かうよ!という意味になります。そしてこれは、当たります。
使用する頻度や的中率は高いのに、展開方法は非常に単純なのは嬉しいところではないでしょうか。タロットをマスターしていくなら必ず覚えておきたいスプレッドの一つです。
1現在の質問者の状況 2Aの選択肢の現在 3Bの選択肢の現在 4Aの選択肢の未来 5Bの選択肢の未来 6Aの選択肢の最終結果 7Bの選択肢の最終結果
具体的な対策を知りたいとき、カード一枚では深く読み取ることが難しい場合があります。全体像を把握した上で、より詳しく対策を出したいのなら、フォーチュンオラクルがピカイチです。フォーチュンオラクルは慣れてくると様々な状況で使用できる非常に有能なスプレッドです。過去から現在までの流れと、今の状態で進んだ場合の未来、そして対策や解決策を使用した場合の結果を示してくれます。このスプレッドの最大の特徴は、対策を示すポジションに2枚のカードが使用されるところでしょう。2枚のカードで一つの対策を教えているので、細部までニュアンスを把握しやすく、カードが伝える具体的な案を読み取りやすいです。
タロット初級さんには、慣れるまでは難しいと感じるかもしれませんが、使いこなすことはそんなに大変ではありません。過去からの流れと今後の流れをしっかりと把握すれば、未来を良くするための的確な対策を導き出せます。
1原因・障害となっていること 2周囲の影響 3過去の行動 4現在の状況 5希望や願望 6進展 7今のままで進んだ未来 8・9対策 10結果
ほとんどのスプレッドでは相手の気持ちや行動を示すポジションには、1枚のカードが配置されます。ですが、1枚だとちょっと物足りないときというのがありますよね?例えば、「あの人は、どんな風に私のことを思っているのだろう?」とか。このように、気持ちをもっと深く知りたい!!というときには9スプレッドがオススメです。
展開方法はとてもシンプルですから、扱いやすいスプレッドの一つです。9枚のカードを順番に3枚ずつ3行に分けて置いていきます。上3枚は表面的な意識や対応、2行目の3枚はその人の本音や本心、一番下の3枚は本人も気づいていない潜在的な深層心理になっています。このスプレッドでは相手の気持ちや不安に思っていることなどが詳しく表示されますが、枚数が多い分、リーディングにはコツが必要になります。重要なキーポイントとなるカードは、1行目の最初の1枚と2行目の真ん中の一枚、そして、3行目の一番最後の1枚。この3枚を中心に周囲のカードから繊細な部分を読み取っていきましょう。
この展開方法には、他にも「読み方」としての方法があるので、「ナインスプレッド」で検索して調べてみてください。
1行目:表層心理・表面的な対応 2行目:本心・本音・中間意識 3:本人も気づいていない深層心理
いつ頃になれば、良い出会いがある?そんなとき「今年の9月」や「来年の1月」など、的確な「時期」を示してくれるスプレッドがあります。それがホロスコープスプレッドです。
ホロスコープスプレッドでは13枚のカードを使用します。時期が知りたいときには、1枚目を現在の月として、12ヶ月の12枚を円状に配置していき、最後に円の真ん中に13枚目を置きます。このスプレッドは、これからの1年間の流れを見るときに非常に便利で、カードからの答えも理解しやすく初心者さんにもオススメです。今後の恋愛運や仕事運・金運など「流れ」が知りたい場合には、とてもわかりやすく教えてくれますよ。望みが叶ったり、質問内容に関する出来事が起こる場合は、その月の場所に特徴のあるカードが示されます。人との出会を占う場合は、出会う時期の場所に、人物像を具体的に表すコートカードが示されることもありますよ。また、「動くならいつが良いか?」などの答えも知ることができます。
円の真ん中に配置される13枚目のカードは最終結果が示されますが、アドバイスや未来を良くするためのヒントが現れる場合もあります。これは直感で感じ取りましょう。
1〜12:1年間の12ヶ月ごとの流れや出来事 13アドバイスや最終的な結果
※ホロスコープスプレッドには、他にも全体運を見る方法があります。カードの展開方法は同じなのですが、それぞれのポジションに示されるメッセージが異なります。用途によって使い分けましょう。
1自分自身 2金運 3コミュニケーション 4居場所・家族や家庭 5恋愛・楽しいこと 6健康 7パートナー・対人関係 8相続 9専門分野・旅行 10名誉や仕事 11仲間や希望 12潜在意識 13アドバイスや最終結果
今回ご紹介したのは、プロの鑑定師でも実践で使用する頻度の高いスプレッドたちばかりです。初心者から上級者までカバーできるスプレッドなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。スプレッドで使用する枚数が多くなればなるほどリーディングは複雑になりますが、コツさえ掴めば全く苦にはならないはずです。
タロットリーディングのコツは、何よりもまずタロットと仲良くなること!絵柄などによっても合う合わないがありますし、スプレッドも得意なものとそうでないものも出てくると思います。
あまり深く考えるよりも、まずは色々と挑戦してみましょう。たくさん試してみて、お気に入りを見つけてください。