世界には古来より、陰陽道や占星術などさまざまな占術があります。数ある占術の中でも、姓名判断や相性診断で使われることが多いのが四柱推命です。今回は四柱推命に着目して、基礎知識をまとめました。運気のバイオリズムとそれぞれの周期の過ごし方のほか、不調期の乗り越え方も併せてお伝えします。
四柱推命とは、四柱に基づいて命運を推察する占術です。中国の陰陽五行説が由来で、江戸時代から伝承されています。四柱とは生まれた年・月・日・時を、それぞれ十干と十二支で表したものです。この「年柱」「月柱」「日柱」「時柱」の四柱によって、基本的な性格や運命を導きます。日柱は本質や基本性格といった自身の潜在的な部分を表す重要な情報です。
・年柱 育った環境運。20歳までの運勢、祖先や年長者との関係を表します。
・月柱 成功運。20~40歳までの運勢、親・きょうだい・友人との関係を表します。
・日柱 自分自身と配偶者。中年期の運勢を表します。命式の主軸です。
・時柱 仕事運。晩年期の運勢、子どもや部下など目下の人との関係性を表します。
四柱推命は、12周期を1つのサイクルとして巡っています。それぞれの時期には意味があり、バイオリズムを意識した過ごし方をすると、難を避けられたり道が開けたりします。
夜明けは天中殺後に訪れる開運の兆しの時期です。夜の暗闇から解放されたように視界が開けます。3年続いた低迷期の空気が一新されて、新しい出来事や新たな出会いが訪れます。心身のエネルギーがしっかりと充電されているのでスタートを切るのに良いタイミングです。上昇している気の流れに乗って、積極的に新しいことへ挑戦しましょう。
夜明けの時期に始めたことが成長する時期です。まいた種が芽を出して成長し始めます。運気が上昇中なので才能や技術を高めるのに最適なタイミングです。この時期は、臆せずに何事にも挑戦するというバイタリティを持って行動すると運が開けます。目の前の課題を一つひとつクリアして着実に成長しましょう。
行動が結果へつながる時期です。周囲の協力が得られて物事が順風満帆に進むため、今後の指針を明確にして決断する覚悟が必要となります。残っている問題に向き合って早めに答えを出しましょう。この時期は中途半端な言動やあいまいな対応を控えて、意思を強く持って過ごすと成功に近づけます。
エネルギーが消耗している時期です。ここまで挑戦や決断を繰り返しながら走り続けてきたため、エネルギーを補充する必要があります。心身ともに弱りやすいことから、ネガティブな気を受けやすくなるでしょう。この時期は言葉のとおり、体を休めてエネルギーを充電する過ごし方を心がけましょう。むりをすると体調不良やトラブルが起こってしまいます。
フルパワーな状態です。活力が湧くとともに波動が上がり、多くの人が寄ってくる時期です。周囲から力強いサポートを得られたり、知恵を与えてくれる人と出会えたりと良い縁と巡り合えます。この時期は出会いが多いため、謙虚な気持ちと品のある振る舞いで好印象を与える意識を持って過ごしましょう。
順風満帆な状況が一変して停滞を迎えます。アクシデントに見舞われやすく心労が絶えない時期です。何をしても空回ることが増え、周囲と衝突する可能性があるでしょう。この時期を乗り越えるには、苦労はすべて成長につながるとプラスに捉える意識が大切です。自暴自棄にならずに根気よく続けましょう。
つらい状況を乗り切ったことで自信がつく時期です。やる気が回復して滞っていた課題を解決する意欲がわきます。挫折したことへ再度挑戦すると新たな気づきを得られます。この時期は成功のイメージを強く持つ過ごし方が開運のポイントです。恐怖心を捨ててもう一度トライすると、良い成果が期待できるでしょう。
努力の集大成。今までの成果が実を結んで、喜びと達成感を味わえる時期です。停滞していた物事や再挑戦した課題がどれも順調に解決します。また、成果に直結して金運の上昇が見込めます。運気が良い時期はエネルギーを人のために使うと霊格も上がるため、周囲のサポートを積極的に行いましょう。
満開の桜が葉桜へと変わる時期。エネルギーが消耗している状態のため体調に気をつけなければいけません。特に後半はエネルギーの充電が必要です。この時期は自分自身と向き合う過ごし方を意識しましょう。挑戦したいことがあっても手をつけずに、心身をいたわることを優先してください。
天中殺は12周期のうち3回訪れます。いずれもトラブルが起こりやすく注意するべき時期です。最初に訪れる天中殺は忍耐が必要です。体力が消耗して心身ともに弱くなってしまいます。気持ちが弱い状況が続くので魂の波動が低くなりやすいでしょう。波動が低くなるとトラブルや不運に見舞われやすくなり、ネガティブに引き寄せられやすくなります。この時期を難なく過ごすには、不安や焦燥感に支配されない強い気持ちを持つことが重要です。一度ネガティブに目を向けるとそればかりが気になって、精神的に不安定になる危険があります。
二度目に訪れる天中殺ではさらに厳しい状況が待ち構えています。八方塞りで身動きが取れず虚無感にさいなまれるかもしれません。この時期もむやみに行動するのは厳禁です。この時期は「陰徳」の言葉通り、良い行いを心がけて陰でコツコツと勉強に勤しみましょう。ただ寒い冬を耐え忍ぶのではなく、今できることを見つけると難を回避できます。
春は目の前に来ていますが、まだ耐え続ける時期です。この時期は新たな時期に向けてエネルギーをしっかりと満たしておく必要があります。心と体のメンテナンスをしていつでも動ける準備を始めましょう。今後の目標を立てるのに最適なタイミングです。知識を増やして不安を解消すれば、清々しい気持ちで新たなステージへ向かえます。
天中殺は不幸が訪れる時期と思われがちですが、実際は新たなステージへ向かうための準備段階という意味です。転機が訪れる前は、気持ちや環境に変化が起きます。天中殺はさまざまな変化が起こるため、アクシデントやトラブルもおのずと発生しやすいというわけです。そのため、天中殺を乗り切るには平常心を保つことが重要です。何があっても冷静沈着に対応しましょう。怒りや妬みといった負の感情を持つと、低い波動と結びついて事態を悪化させます。無理に動かずに目の前の物事を着実にこなしましょう。
四柱推命は運勢を知るための占術の一つです。12周期のバイオリズムはそれぞれに意味を持ちます。バイオリズムを意識した過ごし方を心がけると、トラブルを回避できたり波乱の運気の影響を受けにくくなるでしょう。また、バイオリズムの中で最も注意するべき天中殺については、ネガティブに捉えずに平常心で過ごすことがポイントです。なお、すべての周期に共通することは、努力を怠らないこと。それぞれの周期にはやるべきことや必要な心構えが隠されています。バイオリズムを参考に適切な努力をすれば、効率的に成長できるだけでなく、成功への道が開けるでしょう。