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占いの館利用レポート

第62回 本物の霊能師が世の中にはいることを知りました。

その霊能師さんの評判は友人から聞きました。「生年月日も名前も尋ねることなく、相談者の悩みを解決に導いてくれる」と。当時、恋愛が上手くいかず、落ち込んでいた私はさっそく鑑定をお願いしたいと思い、電話を入れました。ところが何度かけても、霊能師の方と都合が合わないのです。十数回電話をしても予約が取れなくて、鑑定をあきらめざるを得ませんでした。結婚に結び付く男性と縁がなくて悩んでいましたが、「それどころか、霊能師さんとも縁がないんだな」と落胆しました。

そして、それから5年後のことです。私はなんとか良い男性に巡り合い、スピード婚したばかりで幸せ絶頂の日々を送っていたのですが、そんなとき、実家の母が病に倒れ、弟は事業に失敗して自殺未遂という一大事が起こりました。さらに追い打ちをかけるように、夫がリストラに遭いました。夫の転職活動ははかどらず、貯金を切り崩して生活する日々となり、介護にも追われ、四方八方ふさがり状態。そんなとき、例の霊能師さんをふと思い出したのです。『どうせ、今回も無理だろう』という気持ちで電話をかけたところ、拍子抜けするほどスムーズに鑑定の予約がとれたのです。

当日、お会いした霊能師の方はゴージャスな雰囲気の初老の女性でした。私が家族や家のことで追いつめられるほど困っていると話すと、静かに目を閉じて、こう言ったのです。

「お母さんは残念ですが、さらに病状が悪化します。でも、弟さんは再起します。そして、旦那さんは仕事が一応、見つかるけれど、さらにいい仕事に出会うためには、まず、お墓参りに行くこと」と。

お墓参りとは一般的な発想だと思いましたが、とりあえず、そうですね、とだけ言葉を返しました。最後に昔、さんざん予約がとれなかったのに、今回、スムーズに観てもらえたのが不思議ですと言うと、霊能師の方は「私は本当に必要なとき、必要な人にしか会うことがないのですよ」とおっしゃったのです。

あえて、恋愛や結婚の悩みとは言わなかったけれど、そういえば過去の悩みは、人間の生死など人生の重大事に関係するものではありませんでした。その霊能師の方には、はるか遠方からワラをもつかむ思いですがるように訪ねてくる人も多いと聞いたことがありました。

後日、お墓参りに行ったところ、夫は条件のいい会社に就職することができ、弟は立ち直り、順調に社会生活を営めるようになりました。二人とも、笑顔が戻りました。

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