第38回　私の占い遍歴

私は占いマニアで、様々な対面占いに足を運んでいます。初めて占ってもらったのは、原宿でした。当時、私は高校生。お付き合いしている方がいたのですが「もしかして浮気？」と疑っていて、そのことを相談したかったんです。

原宿の竹下通りの奥にある占いの館は、場所柄、当時の私みたいな女子高生や大学生、OLさんがいっぱい。その館には3人の先生がいて、それぞれ小部屋が設けられていたのですが、人気のある先生のお部屋は行列ができていました。やはり並んでいる先生の方が当たるのかなと思いましたが、私はそのときにひとりも並んでいない占星術＋水晶占いの先生のお部屋に入りました。なぜ人気のない占い師の方へ行ったのか？その先生は占いの館の3人の中でも、いちばん若い女性の占い師だったんです。ほかの2人は50代のベテラン。年齢が近い方が私の気持ちをわかってくれるんじゃないかと思ったのと、その先生のお部屋の前に立ったときにピンときたんです。第六感でしょうか……。

扉を開けると真正面に先生がいて、笑顔で迎えてくれました。私はそのときの彼との関係、悩みを相談し、この先、二人の仲はどうなっていくのか、私はどう振舞うのがベストなのかと伺いました。先生は「彼が水瓶座なので、おそらく束縛されているように感じているかもしれない、それは彼がいちばん嫌うことよ」とアドバイスをくれました。「このままだと彼は去ってしまうから、逆に一度、お付き合いを継続したまま、あなたからは連絡取らない方がいい」とも。

私は好きな人といつも一緒にいたいタイプなので、不安にかられましたが、先生は水晶を見ながら「あなたは今の彼氏にこだわらなくても、すぐ次が見つかるわよ。すでにあなたを見つめている人がいるわ」と言ってくれました。ビックリしましたが、恋のチャンスはたくさんあるんだなと思い、とても落ち着いたし、新しい恋も悪くないなと前向きになれました。そのときから占いって人を元気にしてくれるんだなと大好きになったんです。

そのときから、恋愛だけでなく、進学、就職と様々な占い師の方に相談してきました。その原宿の占い師の方にも何度も鑑定してもらいましたよ。恋愛系の占いは原宿の先生が多いですね。そうそう、私が最初に占ってもらったときは、一番人気がなかった先生だけれど、そのあと鑑定してもらった人からのクチコミで評判が広まって、その占いの館の一番人気の占い師になったんです。

就職のときは、銀座の占いの館の占い師に見てもらいました。その先生はベンチャー企業を立ち上げて成功したという占い師にしては珍しいプロフィールの持ち主なんです。今はその会社の相談役をしながら、占い鑑定に力を入れていると言っていました。ネットで見つけたのですが、プロフィールを見て「就職相談なので、ビジネスの成功者に占ってもらうのもいいかも！」と思って鑑定依頼をしました。ビルの地下にある占いの館は、地下だけど明るくてオシャレな感じ。インテリアは北欧風でした。場所柄、占いに来ている方はOLさんが多かったですね。けっこう男性もいて、年齢は高め。私は大学3年だったので、若い方でした。鑑定してくださった先生は女性で、キャリアウーマン風でしたが、穏やかな雰囲気の方。先生自身も就職活動のときに占い師に鑑定してもらい、いいアドバイスを得て成功できたので「自分もこれから就職活動をしていく若い人たちの力になりたい」と、その占いの先生に弟子入りして、仕事をしつつ、占いの勉強をしてきたそうです。やさしい笑顔の中にポジティブなエネルギーがみなぎっていて、先生と話しているだけで、良い流れの気をもらっている感じがしました。

占いの種類は姓名判断と手相です。私の名前は大器晩成型で「コツコツと努力を惜しまなければ、仕事はあなたを裏切らないわ」と言われました。手相でも同じように大器晩成と出ていて、しばらくは人生の修業期間だと思うようにしました。でも恋愛から結婚へは意外と早く決まるとも。「結婚線がくっきり出ているので縁は強いはず」と言われ、ちょっとホっとしました。そして先生の言うように、その後、出会った方とお付き合いをして、とんとん拍子に結婚へ。いま仕事と家庭を両立させて頑張っています。

私は人生の岐路に立たされたとき、家族や友だちにも話しますが、相談は占い師の方に対面ですることが多いです。私には占い師の先生の客観的な視点と可能性へと導いてくれる鑑定が必要なんです。占い結果が芳しくないときは、「おとなしくしている時期なんだ」と考えます。できるだけ鑑定結果をネガティブにとらえず、自分に対する栄養になるように受け止めるのが、対面占いで良い経験をするポイント。これからも状況に応じて、対面占いを利用していき、占い師の方から元気をもらいたいです。