第49回　渋谷で出会った手相占い師利用レポート

私は将来のことに悩んでいました。現在、大学4年なのですが、就活しても内定が取れず、周囲が就職先を決めていく中、自分だけが取り残されていくようで、焦ってばかりいました。この先どうなってしまうのだろうと思ったとき、思い切って占ってもらおうと思いました。「なぜ就活がうまくいかないのか。何が間違っているのか」ということを、手相で見てもらい、解決の糸口がつかめればと思ったのです。姉が就活で悩んだとき、鑑定してもらった占い師の方がとても親身になってくださったと聞いて、同じ占い師の方に鑑定していただこうと思いました。

場所は渋谷です。いつも人が集まっている人気のある渋谷ですが、ちょっと路地を入ったところに夜になると現れる手相占いの占い師さんがいるのです。日が暮れてから現れると聞いて、暗くなった頃行くと、すでに10名くらいの方が並んでいたので、私も並んで順番が来るのを待ちました。ひとり15分くらいで回していましたね。鑑定を終えられた方たちは、みなさん晴れやかな表情をしていたので、待っている間にちょっと心に光が刺す感じがしました。

私の順番が来ました。外なので鑑定スペースと列の間に仕切りはありませんが、並んでいる人は、鑑定している場所の路地を挟んで向こう側に並ぶというルールが存在していました。だから鑑定内容が並んでいる人に聞こえることはありません。

占いの先生は50代と思われる女性。とてもにこやかに迎え入れてくださって、その笑顔を見ただけで安心しました。まずは私の名前と鑑定してほしい内容をお話ししました。就活がうまくいかないこと、友達が内定を決めていく中、自分は内定が取れずに焦っていること。将来に不安がいっぱいなこと。「自分の何がいけないのか、どうしたら道は開けるか、そのヒントが欲しいです」とお伝えしました。占い師の方はうなずくと「手を見せてちょうだい」とおっしゃったので、私は右手を差し出しました。

私の手のひらを虫眼鏡で見ながら、しばらく「うんうん」うなずいたあと、顔を上げた占い師の方は私の目を見てこう言いました。「あなたはね、運命線が小指から伸びているの。だから周囲の人のサポートや助言によって導かれる人。あなたは将来について誰かに相談したかしら？」。占い師の方に聞かれました。私は自分の本音を人に言うのが苦手なので、あまり相談事をしないタイプです。そう伝えると「だから視野が狭くなっているのね。就活がうまくいかないのは、自分を客観視できていないからよ。誰かの助言が必要だと思うわ」と言われ、「そういえば」と、腑に落ちることがありました。エントリーシートを書くときや送り先の企業なども自分の判断だけで行っていたからです。せっかちなので「ここだ！」と思ったら、すぐにエントリーシートを書いて送りたくなってしまって、誰にも相談せず進めていました。でも、もしかしたら、まったく私向きの会社ではなかったのかもしれません。

占い師の方は私の左手も見てくれました。「あなたは知能線と生命線の重なりが短いタイプね。常識にとらわれない大胆な行動がとれる人。そして単独行動も得意ね。得手不得手がはっきりしているから、自分の将来についてもあなたの中では決まっているのではないかしら。ただ、ひとりよがりなところがあるから、そこを信頼できる人に相談をして、いい方向へ導いてもらうといいと思うわ。あなたは直感力もあり、行動力もあるから、いい方向へと導いてくれる人に出会えれば、実力を発揮できるはずよ」。なんだかすごく力が沸いてきました。あまり人に相談をしてこなかったけど、こうやって聞いてもらい、自分に欠けていることを指摘してもらうだけでも、目覚める感じがしました。占いって凄い！

この手相占いのあと、私は信頼する先輩に相談をしました。やはりちょっとフライング気味だったようで「もっとよく考えて、いろんな人の意見も聞いて臨まないとダメだよ」と注意を受けました。その後、私はOBやOG訪問を何度も繰り返し、就活の方向性を定め、再度チャレンジしました。焦らずエントリーする企業を見極めたおかげで、内定をゲット！　あのとき占い師の方に鑑定していただかなければ、まだグズグズしていたかもしれません。また人生に迷ったら、手相の占い鑑定をお願いしようと思います。